
熊澤枝里子さんに学ぶ、
デニムをキレイに穿くための
全身ストレッチ!

デニムに関するさまざまな知識を得られる「DENIMPEDIA」シリーズ。第9回目は、「デニムをキレイに穿くためのストレッチ術」。についてお届けします。このシリーズを読破すれば、あなたもデニムマニアに!
Photographs:TAKAHIRO MICHINAKA
Text:AKI SATO Edit:RHINO INC.
デニムをスッキリと穿きこなすスラッとした脚やキュッと上がったお尻。女性なら誰しも憧れますよね。「デニムをキレイに穿くためのストレッチ術」をレクチャーしてくれるのは、女性誌で活躍中のモデル熊澤枝里子さん。3年前にピラティスと出会って、美しい姿勢への意識が大きく変わったんだそう。インストラクターの資格も持つ彼女に、おすすめのメソッドを教えてもらいました!

「デニムをキレイに穿くコツは、やっぱり姿勢が第一。背筋がスッとしているとそれだけで、魅力もアップするし、お尻が上がってスタイルもよく見せてくれますよね。私の場合、ピラティスを始める前は、猫背で肩が内側に入るクセがついていたり、腹筋がなかったので、デニムを穿いたときは、ウエストにお肉が載っちゃっていました。腹筋がないと背筋がしっかり支えられないので、太っていなくてもスタイルが悪く見えたり、本来つくべきじゃないところに贅肉がつくことも。姿勢が悪いと損なことばかりって、ピラティスを始めて気付かされました」

「ピラティスって単なるエクササイズとは違って、簡単に言うと、使っていない筋肉を目覚めさせて、正しく動かすストレッチなんです。例えば、脚やせするエクササイズだと、脚だけを鍛えることが多いですよね。ピラティスの場合は、まず腹筋を鍛えることで姿勢が整い、結果的にヒップアップや脚のシェイプアップに繋がるんです。実際に私も、ここ数年で腰の反りや肩のクセが改善されたし、お腹のたるみもスッキリ(笑)。女性らしいしなやかな体つきを目指すには、本当にオススメの運動なんですよ」

「GapFitは体に吸い付くようにフィットして着心地がいいですね。特にトップスは、後ろで結ぶデザインのスポーツウェアなんてあまりないし、レギンスもウエストがキュッとシェイプされて、スタイルもよく見せてくれる。スタジオウエアはこういう明るい色だと気分も上がっていいですよね」
着用アイテム
GapFit Breathe Tie-back T-shirt¥4,900
※オンラインストアに在庫がない場合があります。
ご了承ください。

ピラティスをする上で、すべての基本となるのが呼吸。鼻から吸って口から深く吐き出すことで、お腹の筋肉にアプローチ。この呼吸法を維持したまま、他のメソッドにもトライしてみて。目安は約10分間です。

坐骨を立ててあぐらで座り、手をひざの上に置く。鼻から息を深く吸い混み、胸と背中に空気を入れるように。

息を口からゆっくりと吐き出す。このとき、恥骨の下から肋骨の下まで、順にベルトを一つずつ締め上げていくようなイメージで。息を吐き出すごとに下から腹筋が硬くなっていくのを感じて。

左:肺と肋骨が大きく広がるくらい吸い込んで。
右:恥骨は意識しないと後ろに傾いて猫背になりやすいので、立てて座ることを意識して。
体全身を使い、太もも、ヒップアップ、お腹に効果的なエクササイズ。地味な動きですが、気になる部分にじっくりアプローチしてサイズダウンを目指します。目安は、1度に5回〜10回です。

マットの上に足を立てて仰向けに。甲の間からひざまで、こぶし1個分あけてマットに横になる。この足の幅は動いている間も常にキープしていきます。

息を口からゆっくりと吐き出す。このとき、恥骨の下から肋骨の下まで、順にベルトを一つずつ締め上げていくようなイメージで。息を吐き出すごとに下から腹筋が硬くなっていくのを感じて。

左:足が浮かないように。 右:内股や外側に傾かないように。

手のひらを骨盤のゴリゴリする部分にあて、両手の指をつけて骨盤の上に小さな三角を指で作る。その三角の真ん中にビー玉が1つあることをイメージして。床と腰の間に隙間がある状態が、ニュートラルポジション。息を鼻から吸う。ゆっくり息を吐きながら三角の中のビー玉が下に転がるイメージで骨盤を下に傾ける。

次は息を吸い、吐きながら恥骨から背骨まで1本ずつ天井につき上げ、三角の中のビー玉を上に転がすイメージで肩下まで持ち上げる。息を吸い、ゆっくりはきながら、背骨から恥骨まで1本ずつ床におろしていく。これを繰り返す。
呼吸と腕の力で胸を持ち上げ、腹筋にアプローチするエクササイズ。ピラティスの呼吸をしながらゆっくり行うのがポイント。

足を立てて仰向けになり、甲の間からひざまで、こぶし1個分あける。頭の後ろで両手を組み、ハンモックのような状態にして頭を預ける。この時、両方のひじは上げておき、動いている間も角度をキープします。

両ひじは寝かせず立てておく。視界の隅にひじの角が見えているくらいがベスト。

息を吸い、口から吐きながらゆっくり腕の力で頭を持ち上げる。首から上げるのではなく、腕を持ち上げることで自然と胸から上がるイメージで。息を吐き切ったら、この状態で息を吸い、ゆっくり吐きながら、胸から順に頭をおろす。これを繰り返す。
足首と足の裏をストレッチ。足裏の母子球、小指球、かかとの3点をほぐして体のクセを正し、キレイな立ち姿を目指します。

片足を正座、片足をひざ立ちの状態にして座る。息を吸い、吐きながら足の裏の母子球(親指のつけ根の下にある出っ張っている骨)に体重をゆっくりかけていく。

次は、反対側の小指球(小指のつけ根の下にある出っ張った骨)に息を吐きながら体重をかける。1と2を繰り返し、反対側の足も同様に。

立ち上がり、かかと、つま先の順に体重をかけて足裏をのばす。

足裏の3点を意識して真っ直ぐ立ち、横から見たときに耳、肩、大転子(骨盤の横の出っ張った骨)、ひざ、くるぶしがすべて点で真っすぐに繋がるのが理想的。立ち姿も歩き姿もキレイに見えます!
肩甲骨を支えている筋肉が前鋸筋。ここをストレッチすると、デコルテが開いて立ち姿がキレイに。腹筋をサポートするので反り腰が整ってヒップアップに繋がったりと、いいことづくめ!目安は5〜15回程度です。


肩甲骨を押し下げた時に広背筋が動き、それに伴い前鋸筋がストレッチされる。床に真っ直ぐ立ち、ひじを肩の高さまで上げてスタート。息を吸い、ゆっくり吐きながら肩甲骨をスライドさせるように、肩からひじをそのまま下へ。また息を吸い、吐きながら元の位置へ。肩甲骨と周りの筋肉が動くのを意識しながら繰り返して。

左:肩が内側にあるのでNG。 右:反り腰なのでNG。
「モデルのポージングにも自信が持てるようになったし、何より立ち姿、歩き姿がキレイになるんです。自分の体に点数をつけるとしたら、今まさに自己ベスト。なんて、ちょっと恥ずかしいけど(笑)」。
